カブトムシのメスが産卵しやすい飼育ケースの作り方

カブトムシのメスが産卵しやすい飼育ケースの作り方

 

可能な限り大きな飼育ケースを用意する

 
カブトムシのメスが産卵する飼育ケースはできるだけ大きなサイズのものを用意しましょう。
大きければ大きいほど多くの産卵が期待できます。
 

 
なぜならば、産んだ卵から多くの幼虫が孵化して、大きくなって、立派な成虫になって欲しいと願うからです。
 
そのためには、豊富なエサとなる腐葉土がある場所に、あまり卵、幼虫の密度が高くならないように卵を産みたいと思うものです。
そのためには、大きな飼育ケースが有利、と言う事になるわけです。
 
 

腐葉土選びは最重要事項・十分に検討しよう

 
続いて、腐葉土。
腐葉土はより幼虫が大きくなりやすいものを選びましょう。
 
産卵のためのオススメの腐葉土は「  執筆中  」に書きましたが、完熟タイプの粒子が小さな腐葉土がいいですね。
 
また、購入した腐葉土は、一度天日にさらしてガス抜きをする方がおススメです。
 
もうひと手間かけるならば、購入した腐葉土をふるいにかけてより目が細かい腐葉土のみにします。
孵化してすぐの一令幼虫は非常に小さいのですが、その小さな一令幼虫でもしっかり食べられる目の細かい腐葉土にしておくためです。
 
 

腐葉土はふるいに掛けて細かいものにしよう

 
腐葉土をふるう際にオススメの「ふるい」は、下記のふるいです。
100円ショップに売っている、直径 18cmの「土ふるい」の「粗目」タイプです。
 
カブトムシのメスが産卵しやすい飼育ケースの作り方・土ふるい
 
100円ショップで売っているものですが、直径 18cmという大きさが大サイズの飼育ケースにちょうどいい大きさで、粗目の 4~5mmの網目の大きさがちょうどいい感じで腐葉土をふるってくれます。
 
 
下記のキッチン用品のザルも使ってみましたが、こちらは、網目が 2mmほどで目が小さすぎました。
 
カブトムシのメスが産卵しやすい飼育ケースの作り方・キッチン用品のザル
 
腐葉土をふるうには目が小さすぎるのですが、一令幼虫の生存率を少しでも上げたい場合はこれくらい細かい腐葉土を集める方がいいのかも知れません...
 
 

腐葉土が乾燥していたら水を足して潤いを

 
腐葉土のガス抜き、そして、水を足して飼育ケースに入れる前の調整を行う方法については「  執筆中  」を確認してください。
 
この一手間が幼虫が育ちやすくなる腐葉土にしてくれます。
 
 
ただ、完熟タイプの腐葉土は、完全に発酵しているものですので、その場合は、発酵臭はしなくなっているハズですし、水を加えても再発酵はしないはずですので、いきなり飼育ケースに入れ始めても大丈夫です。
万一の場合があると、その飼育ケースのカブトムシは全滅してしまう可能性がありますので、そのための一手間を掛けるかどうか、と言う事になりますね。
 
 

腐葉土(昆虫マット)を入れる

 

10cmほど腐葉土を入れてカチカチに固める

 
腐葉土を入れます。
 
腐葉土を入れながら腐葉土を上から押さえつけながらカチカチに固めていきます。
 
カブトムシのメスが産卵しやすい飼育ケースの作り方・土を固める
 
私はエサを入れるための木を使って押さえて付けていますが、どういうやり方でも問題はありません。
また、カチカチに固めるのは飼育ケースの半分くらいまでにします。
 
カブトムシのメスが産卵しやすい飼育ケースの作り方・中サイズの飼育ケースで10cm
 
サイトなどでは、10cmほど入れて固めます、と書いてあるものを見かけますが、上記の写真は、中サイズの飼育ケースですが、中サイズで 10cmも入れると入れすぎになってしまいます。
飼育ケースの半分くらいを目安に入れましょう。
 
もっとも、腐葉土(昆虫マット)はふわふわした土ですので、なかなかカチカチに固まりませんが、適度に固くなるようにしておきます。
 
 

カチカチの層を作る理由

 
カブトムシのメスは、カチカチの層と柔らかい層の境目の辺りに卵を産もうとしますので、カチカチの層を作るのは、生みやすい場所を作るためです。
 
カチカチの層がなく、全体が柔らかい場合は、メスが飼育ケースの底まで潜って行きがちなので、メスの負担になるためです。
それを避けるため、あまり深くないところで卵を産みやすい場所を用意するためにカチカチの層を作ります。
 
ただ、カチカチの層のカチカチ具合が緩かったとしても大きな問題にはなりません。
カチカチの層を作ってもそのカチカチの層をさらに掘り進めるメスもいますので、カチカチの層を作ることや、カチカチの具合は絶対的な必要事項ではありません。
 
経験的にカチカチの層がある方が卵が産まれる数が多い傾向にあるようだ、と言われているだけです。
 
 

残りの腐葉土を入れる

 
その上に飼育ケースの上部の 4分の 1ほどのカブトムシが活動できるエリアを残して、腐葉土を入れます。
2回目に入れる腐葉土は上から軽く抑える程度にしておきます。
 

 
 

腐葉土をセットして 3日ほど放置

 
腐葉土をセットした後は、2~3日程度は放置して置くことが理想です。
発酵タイプの腐葉土(昆虫マット)は、水分を加えると再発酵をする可能性があり、熱を持ち熱くなる可能性があります。
その熱でカブトムシが弱ったり死んでしまう可能性がありますので、可能であれば、3日ほどおいて、腐葉土が熱を持っていないことを確認してからカブトムシを入れることをオススメします。
(あまり気にしすぎる必要はない場合が多いのですが、万一の場合は全滅してしまいますので、注意は必要です。)
 
 

止まり木と交尾が終わったのメス、エサをセット

 
腐葉土をセットした飼育ケースに交尾が終わったカブトムシのメスを飼育ケースに入れます。
 

 
腐葉土をセットした飼育ケースには、止まり木(カブトムシがひっくり返ったときに起き上がるための木)とともに、交尾が終わったカブトムシのメスを入れます。
 
また、産卵には体力も必要なので、エサも入れます。
 
産卵をするメスは、何日も土の中に潜ったままのことも多くなりますが、全然出てこないわけではありませんので、土の中から出てきたときにエサを食べられるように、エサを切らさないように入れておきましょう。
 
 
ちなみに、一つの産卵用の飼育ケースにはなるべくメスは 1匹の方が安全です。
 
大きな飼育ケースであれば複数匹でも問題ありませんが、メスのカブトムシが土の中に潜る際に、せっかく産んだ卵をひっかいたり、つぶしたりすることもあるため、なるべく卵の密度が高くならないようにするためにも、可能な限り広い飼育ケースに少ないメスを入れる方が安全です。
 
 

産卵用の飼育ケースにもオスは入れておいて OK

 
オスは一緒に入れておいても OKです。
 
より多くの産卵を目指す場合は、産卵用の飼育ケースの中には、メスはメスだけにして産卵に集中できるような環境を作る方がいいと言われていますが、普通に飼うだけであるならば気にする必要はなく、オスとメスと一緒に入れておいて問題ありません。
 
 
また、カブトムシやクワガタムシのメスには交尾したときの精子を体内に留めておく機能が備わっているのですが、カブトムシはクワガタムシに比べてその機能がやや弱いと言われています。
 
そのため、継続的に有精卵を産卵し続けるためには、複数回の交尾が必要とも言われています。
その考えから行くと、カブトムシの場合は産卵用の飼育ケースにも、オスとメスは一緒に入れて飼育する方がより多くの産卵が期待できる可能性があります。

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